【書評】『モチベーション革命』若年層の価値観の変化が確認できる本

職業がディレクション業務だったり、最近はチームメンバーにも20代前半だったりが増えてきたりしているのでマネージメントの部分で何か役に立てばいいかな?と思って読み始めた本。自分の所属業界が平均年齢が若いWeb業界ってのもありそこまで驚きはありませんでしたが、そうではない業界の人や周りに若い人が少ない人には結構学べる内容が多い本だと思いました。
概要
なぜ、あなたは稼ぐために頑張れないのか?あなたは「上の世代」と違い、生まれたころから何もかもが揃っていたので、金や物や地位などのために頑張ることができません。埋めるべき空白が、そもそもない「乾けない世代」なのです。しかし、仕事がなくなっていく時代には、この「乾けない世代」こそが希望になります。
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尾原和啓(おばら・かずひろ) IT 批評家
1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用人工知能論講座修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタートし、NTTドコモのi モード事業立ち上げ支援、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、グーグル、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業に従事。経済産業省対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザーなどを歴任。著書に、『IT ビジネスの原理』『ザ・プラットフォーム』(共にNHK 出版)、『モチベーション革命』(幻冬舎)、『どこでも誰とでも働ける』(ダイヤモンド社)、『アルゴリズム フェアネス』(KADOKAWA)、共著に『アフターデジタル』『ディープテック』(共に日経BP)などがある。
尾原さんのこちらの本の書評も書いています!ご興味ある方はこちらもどうぞ!
目次
はじめに
『モチベーション革命』目次より
第1章 「乾けない世代」とは何か?
・何もなかった世代と「すでにある世代」
・自己成長と社会貢献がつながっていた「乾いている世代」
・サイゼリヤのワインで十分だ
・世界で一番質素なお金持ち
・やりたいことがないのは不幸?
・幸せには、5種類ある
・「乾けない世代」の幸せとは?
・「乾けない世代」こそが活躍する
第2章 偏愛こそが人間の価値になる
・ビジネスはプロデューサーの時代へ
・アイデアの次は「インサイト」
・残業するほど暇ではない
・「ライフワークバランス」の時代
・人間がAIを使うか、AIに人間が使われるか、それすらもまだ分からない
・仕事の永遠のルール「ありがとう」
・非効率な「好き」こそが次の産業
・変化を生き抜く3つの選択肢
・時代の混乱を呼び起こす、4つの革命
第3章 異なる「強み」を掛け算する最強チームの作り方
・「いざ関ヶ原」は昔の作り方、「VUCA」時代の戦い方は?
・現場の変化に敏感に対応できる、瞬発系チームを作れ
・理想は「ゴレンジャー」?
・ストレングス・ファインダーで自分の強みを把握しよう
・「自分と違う強みコレクション」
・偏愛マップを見せ合おう
・自分のトリセツを書こう
・自分と違う人はみな先生
・変化のスピードには「信頼」でしか追いつけない
・日本人は「信頼する技法」を知らない
・一気に信頼度を深める簡単メソッド
・原体験は阪神淡路大震災のボランティア
・WHYを共有していくマネジメント
・クリエイティブな組織を見分けるたったひとつの質問
第4章 個人の働き方
・月に100時間しか働かない
・「ご縁(人に人を紹介し、つなぐこと)はお金に換えない
・強みを磨き続け、自分にしかできないことを仕事にする
・キャリアの始まりは議事録係
・非日常で仕事をする
・勇気を出してマフラーをし続ける理由
・「他人に迷惑をかけちゃいけません」という現代の呪い(ありがとうの返事はお互いさま)
・コツコツが浮かばれる時代
・使いかけの口紅をメルカリすることの豊かさ
・自立とは、依存先を増やすこと
・外にあるインサイトじゃなく、自分だけにしか見えない「WHY」が時代をつくる
・『君の名は。』『シン・ゴジラ』の大ヒットの秘密「新しい意味」の流通
・あなた発イノベーションの起こし方
・MITメディアラボガ重視する4つのP
・好きを、「生きがい」に換えていく
・どうやってライフワークを増やしていくか?
・新社会人の方へ
・はじめはちょっと孤独。それでも!
終わりに
書評
概要
今の20代以下に対しての価値観を的確に記した本。
感想や紹介
自分はこの世代ではないですが、若いITベンチャーの業界にずっといることもあってこの本に書いてあることはかなり理解できることばかりでした。
今後については、ITの浸透と将来のAI化がこの流れをどんどん作っていくんだろうな、というのがあります。
今のIT化なだけでもかなり単純作業は置き換わっている状況なので、将来のAI化ではこれに拍車を掛かってくるのはもう決まっていることだな、と。
その中で何をするべきか?というのは、好きを仕事にする能力というのは今後20年の一番重要なキーワードになっていくと思います。
ただし、自分が思うのはいわゆる「情報処理能力」が不要になったか?というとそれは絶対に必要だと。
やはり、同じ時間かけて記憶できる項目が多い方がいいし、同じ時間で処理できるタスクが多い方がいいのは絶対的に有利なので、その能力は好き嫌いに限らず今後もベースの能力として必要だとは思いました。
その上で、好きを仕事に、というのが活きてくると思うのでそこを磨いていく方向になっていくのかな?と思っています。
読んだ方がいい人
平均年齢が高い業界の人や周りに若い人が少ない人。普段若い人との関連が薄かったが最近若い人と絡むことが増えてきて価値観の違いに戸惑っている人などには結構学べる内容が多い本だと思いました。
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