【書評】『いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン』基本的な概念とポジティブな面をきちんと理解するのにおすすめ

3月 28, 2021

いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン

ビットコインの高騰で世間的に盛り上がってましたが、そもそもビットコインの元になったブロックチェーン技術って何だっけ?とか仮想通貨以外にも使えるらしいけどどういうことだっけ?という理解があやふやだったので、基本的な概念はある程度理解しようと読んだ本です。結構分かり易かったです。

書籍紹介

ビットコイン、ブロックチェーン、フィンテックの「?」に答えます。
 ?ビットコインはどうやって手に入れるの?
 ?投資対象としてはどうなの?
 ?コピーや改ざんされる心配はないの?
 ?ブロックチェーンってどんな技術?
 ?フィンテックが実現する未来とは?
 ?次はどんなサービスが登場する?
これでわからなければ、ごめんなさい!
基本の仕組みの解説から最新トピックまでを体系的に解説。
数あるビットコインやブロックチェーンの解説書の中でも、一番わかりやすい入門書です。

ビットコイン・ブームが起きています。
2017年2月時点でビットコインの時価総額は169億ドル。57億ドルだったら1年前の約3倍にまで膨らんでいます。また、ビットコインのユーザー数も、2017年2月時点で1186万人と、580万人だった前年のおよそ倍と拡大の一途を辿ってます。

このように世界中から熱い視線が注がれているビットコインですが、果たしてそれがどんなものなのか、よくわからないという人が多いというのが現状です。ビットコインは仮想通貨(バーチャルカレンシー)と言われますが、バーチャルなだけに、手に取って触ることができないため、それがどんなものか、意外と知られていないようです。

ビットコインは、ブロックチェーンという新技術によって生まれた「仮想通貨」であり、0と1で表される「デジタル通貨」であり、高度な暗号セキュリティに守られた「暗号通貨」であり、特定の国に属さない「国際通貨」であり、分散型ネットワークに支えられた「民主的な通貨」であるという、極めて複雑な特徴を持っています。

しかし一方で、使い方はごく簡単。専用アプリを使えば、すぐに始めることができます。そして実際に使ってみれば、直感的に「あぁ、こういうことか」と分かるはずです。

本書は、デジタル時代に新しく生まれたビットコインと、それを支えるブロックチェーン、さらに大きなフィンテック(ファイナンシャルテクノロジーの略)の広がりについて、みなさんに身近に感じてもらうことを目標に書かれました。そのため、三つの同心円の内側(ビットコイン)から外側(フィンテック)に向けて、順番に解説していきます。

『いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン』紹介文より
著者紹介
大塚雄介

大塚 雄介(おおつか・ゆうすけ)コインチェック株式会社共同創業者兼COO(最高執行責任者)
1980年群馬県生まれ。早稲田大学大学院修了、物理学修士号取得。リクルートから分社独立した株式会社ネクスウェイでB2B向けITソリューションの営業・事業戦略・開発設計を経験の後、レジュプレス株式会社創業(2017年4月よりコインチェック株式会社に社名変更)。現在、取締役COOを務める。日本最大規模の仮想通貨交換取引所 Coincheckならびに、ビットコイン決済サービス coincheck payment を運営。
講演実績:日本銀行リテール決済カンファレンス「仮想通貨による国際送金」、日本金融通信社、東海東京調査センター、WIRED Business Bootcampなど。
寄稿実績:週刊金融財政事情、Forbes、WIREDなど。その他、ワールドビジネスサテライト(テレビ東京)出演など、各メディアにて紹介多数。

目次

はじめに
プロローグ
 ・今日からはじめるビットコイン入門
Part1 ビットコインって何なの?
 ・ビットコインは現金と何が違うの?
 ・ビットコインとクレジットカードとどう違うの?
 ・ビットコインは電子マネーとどう違うの?
 ・ビットコインはポイントやゲーム内通貨と何が違うの?
 ・ビットコインはどうやって手に入れるの?
 ・ビットコインを使うメリットは?①投資対象として
 ・ビットコイン価格はどうやって決まるの?
 ・ビットコインを使うメリットは?②送金手段として
 ・海外送金ってどんなときに必要なの?
 ・ビットコインで買い物ができるって本当なの?
Part2 ビットコインの仕組みはどうなってるの?
 ・バーチャルなお金にどうして価値が生じるの?
 ・ビットコインは誰が作っているの?
 ・ビットコインの最初の取引は?
 ・ブロックチェーンってどんな技術?
 ・マイニングって具体的に何をしているの?
 ・ビットコインには終わりがある?
 ・ビットコインに死角はないの?
Part3 ビットコインの安全性や法整備はどうなってるの?
 ・ビットコインがコピーや改ざんされる心配はないの?
 ・ビットコインが盗まれる心配はないの?
 ・送金中に誰かに抜き取られる心配はないの?
 ・マネーロンダリングに利用される心配はないの?
 ・ビットコインの法整備、会計ルール、消費税の扱いは?
Part4 仮想通貨とブロックチェーンはどこまで広がるの?
 ・仮想通貨にはどんな種類があるの?
 ・ナンバー2の仮想通貨「イーサリアム」の特徴は?
 ・イーサリアムの分裂騒動って何なの?
 ・オンライン儲け市場の専用チップ「オーガー」って?
Part5 フィンテックが実現する未来とは?
 ・フィンテックっていったい何なの?
 ・次にどんなサービスが登場するかは予測できる?
 ・フィンテックにはどんな種類があるの?
 ・銀行間送金サービスの三つ巴の戦いとは?

『いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン』目次より

書評

概要

ビットコインの価値が上がっていたバブルの時に出版されたビットコインとそれを実現するための技術であるブロックチェーンについて説明された本。筆者がビットコインなどの仮想通貨の取引所の社長なので利用者を増やすためにポジティブ寄りだったり将来性などの説明が多く書かれています。

感想や紹介

ある程度興味のある人であれば表面的な部分については元々知っている内容が多いと思いますが、一般の人が理解できるレベルできちんと深掘りして分かりやすく説明しているので、ニュースなどで知ってはいるけどしっかりとは学んでいない人にはすごくちょうどいい内容になっていると思います。

ただ、最初にも言った通りにどうしてもポジティブ寄りなのでネガティブな点についてはもう少し他の本などで調べる必要があると思います。

自分としてはある程度ビットコインやブロックチェーンについては理解していましたが、イーサリアムなどの他の仮想通貨やブロックチェーンを使ったサービスについてはあまり調べていなかったので、この本を読んでそのあたりの知識を仕入れることができて参考になりました。

ただ、仕事にしているならともかく今はまだブロックチェーンについて深掘りするのは早い気がしますね。

この本で言われていることは当時からずっと言われていますが、まだ投資や投機、FX的な使い方がメインなのでこの本で言われていることが浸透するにはもう数年は最低でもかかるのではないかと思います。

もちろん業務的に利用できる部分も多いので、一部の業界からすでに浸透している部分もあるかもしれませんが。

おすすめな人

もう一歩な部分もありますが、改めてビットコインなどの仮想通貨やブロックチェーンについておさらいしたい方にはオススメです。