【書評】『すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~』

6月 20, 2021

すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~

たまに宗教団体が問題起こしたり、芸能人が変な占い師?などに洗脳させられたりとかいうニュースなどを聞いて洗脳されていく流れを聞くたびに、この本と同じように結局教育も「洗脳」だよな?と思っていたのでホリエモンがどのような考えているかを確認しに読んだ本です。

概要

学校とは本来、国家に従順な国民の養成機関だった。しかし、インターネットの発達で国境を無視した自由な交流が可能になった現代、国家は名実ともに“虚構の共同体”に成り下がった。もはや義務教育で学ぶ「常識」は害悪でしかなく、学校の敷いたレールに乗り続けては「やりたいこと」も「幸せ」も見つからない。では、これからの教育の理想形とはいかなるものか? 本音で闘うホリエモンの“俺流”教育論!

『すべての教育は「洗脳」である』商品紹介文より
著者紹介
堀江貴文

堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年、福岡県生まれ。本音で本質をえぐる発言が人気を集める敏腕実業家。SNS株式会社ファウンダー。91年、東京大学に入学(後に中退)。在学中の96年、有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)設立。2002年、旧ライブドアから営業権を取得。04年、社名を株式会社ライブドアに変更し、代表取締役社長CEOとなる。06年1月、証券取引法違反で逮捕。11年4月、懲役2年6ヶ月の実刑が確定。13年3月に仮釈放。主な著書に『稼ぐが勝ち』(光文社)、『ゼロ』(ダイヤモンド社)、『本音で生きる』(SB新書)、『99%の会社はいらない』(ベスト新書)など多数。

目次

はじめに 「何かしたい」けど「今はできない」人たち
第1章 学校は国策「洗脳機関」である
 ・あなたはすでに洗脳されている
 ・学校は「常識」を植え付けるためにある
 ・「使いやすい労働者」を大量生産する工場
 ・「国づくり」のための学校
 ・戦時中をひきずる学校、会社、日本人
 ・国などなくても生きられる
 ・「違う国」という意識の溶解
 ・「居場所」は自由に作れる
第2章 G人材とL人材
 ・「民」の一人として幸せを探す
 ・人はGとLに分かれていく
 ・マイルドヤンキーも一つの幸せ
 ・手元になくてもいい、という革命
 ・インターネットが資源を分配する
 ・日本の凋落を恐れる必要はない
 ・仮想敵がいないと生きられないN人材
 ・これからの幸せは「快」のシェア
第3章 学びとは「没頭」である
 ・没頭する力を解放せよ
 ・学びの本質は没頭にある
 ・「オールB」思考にとらわれた学校
 ・「禁止」だらけの学校生活
 ・「バカ」になれば教養もついてくる
 ・没頭は「天才の特権」ではない
 ・自分でルールを決めれば没頭できる
 ・「広瀬すずに会いたい」で十分
 ・逆算をせずハマり倒せ
 ・大人の言うことは聞くな
第4章 三つの「タグ」で自分の価値を上げよ!
 ・「学校」と「貯金」は同じ
 ・貯金は我慢の継続
 ・「ゼロリスク」幻想にとらわれた日本人
 ・「いざという時」の正体は、戦争だ
 ・お金を使うべき時は「今」だ
 ・金、時間、努力より重要なもの
 ・三つの「タグ」でレア人材になろう
 ・過去を再利用しない
 ・時価総額の低いタグは無視しろ
 ・「手抜き」で「やりたいこと」の時間を作れ!
 ・未来を予測するな
第5章 会社はいますぐ辞められる
 ・会社もまた、洗脳機関である
 ・会社の評価軸は、「仕事」ではない
 ・「辞められるわけがない」は嘘だ
 ・ゆるいつながりが社会を回していく
 ・利益至上主義によって組織はカルト化する
 ・10歳から90歳まで働ける人生
 ・「ワーク・ライフ・バランス」なんて気にするな
 ・遊びは、未来の仕事になる
 ・仕事を遊び倒す人生
 ・脱洗脳のための、最初の一歩
おわりに

『すべての教育は「洗脳」である』目次より

書評

概要

この本は、学校の洗脳は「やりたいことのブレーキ」と定義して、やりたいことがあればやればいいという主張で構成されてます。

序盤は色々な事例を使って説明しているので、思った以上にホリエモンって博識だな、と印象でした。博識に決まってるんですけど。

感想や紹介

やりたいことを「頭を使ってやる」という流れの主張になっています。

はじめに、でもありますが「何かしたい」けど「今はできない」人たちが読んだら最初の一歩を踏み出しやすくなるな、と感じました。

自分も1つやるかやらないかを迷っていたものがありますが、悩むならやって悩もうという決断ができました。

心に残ったフレーズや内容

第2章 G人材とL人材」にあった、3つの人材の考え方は面白いと思いました。

3つの人材とはG人材L人材N人材とあるのですが、

G人材(グローバル)

グローバル人材のことで、合理的思考を持ち、場所に縛られず変化を好む人材のこと。

L人材(ローカル)

ローカル人材のことで、地元の仲間を大切にして過去の思い出に生きる人材のこと。

N人材(ネーション・ステイト)

上記の両方になれていない「それ以外の人」。変化にも取り残され、地元の昔からの友達もいない人のことで、その人材がすがるのがナショナル、つまり「国家」のこと。自分のアイデンティティを国家や会社に求めている人材のこと。

と言う説明がされていましたが、まさに高度経済成長から現代までの日本は、ほとんど全てがN人材を生み出すための仕組みが構築されてきたんだなと思いました。自分もほぼほぼN人材に当てはまってるなと。

というよりN人材以外って日本ではほとんどいないなと。L人材はマイルドヤンキーなどがそれに当てはまるとされていますが、大体は高卒。G人材は大卒でもかなり上位でいわゆるエリートと言われる層のさらに一部だけと言う感じがしています。

つまりそれ以外の一般的な大卒はほとんどN人材に当てはまっちゃうと言うのがすごく恐怖を感じました。

読むのにおすすめな人

「何かしたい」けど「今はできない」という感じで悩んでいる人には背中を教えてくれる内容になっていると思います。おすすめです。