浦和レッズvs大宮アルディージャ

大宮アルディージャとの「さいたまダービー」。
多分「ダービー」と冠してもまったく問題ないレベルでの上位2位、3位での対決。
こんなにダービーって気合い入るんだな、と自分でもやっぱりいつもと違う心持ちでした。

結果は0-1で大宮の勝利…。
うーん、1位の横浜マリノスも負けたので、実は今シーズン無敗は大宮だけ、というとんでもない状況に。

内容としては、前半はかなり大宮のフルコートプレスにアップアップ。
さらに前半21分に唯一まともに機能してた元気がGKとの衝突で負傷交代。
交代は金髪に気合い入れてきたマルシオ・リシャルデスが順当に入るも、大宮有利の状況は変わらず。
前半アディショナルタイムで那須大亮が鼻血でピッチの外で治療している間に大宮の左サイド突破から最悪のタイミングでズラダンに決められ前半終了。
後半は、監督にハーフタイムにカツを入れられたのか、前への推進力を出して積極的な攻めを展開。
後半5分には梅崎司がペナルティエリアで倒れるもPKの判定は無し。
その後も浦和が攻め続けるが大宮は分厚い守備と集中力を維持して結局スコアが動くこと無く大宮の不敗記録達成を目の前で眺める結果になりました。

あとは下記に感想を
1.大宮は普通に強い。リーグ2位は妥当な結果。
2.原口元気の負傷退場が想像以上に痛かった
3.浦和の選手が少し戦術の基本を忘れてる気がする
4.来週のACL広州恒大戦が気になる

1.大宮は普通に強い。リーグ2位は妥当な結果。
浦和から見ると大宮は「永遠の残留争いチーム」という印象しかなく、
「さいたまダービーのとき"だけ"本気出すのでめんどくさい」という印象もありますが、昨日の大宮の試合みて「普通に強い」という印象を受けました。
もちろん堅守速攻のやり方で面白いサッカーではないかもしれませんが、4-4-2でラインも高く全員が堅実にタスクを実行する。
しかも異常なほどミスが少ない。
浦和の方がチャレンジのパスが多かったのもあるかもしれないですが、大宮はほとんどパスでもミスがなくそれが浦和が主導権を握りきれなかった原因かもしれないです。
フィジカルもJというよりは前線のズラタン/ノヴァコビッチを始めとして、日本人選手もプレミアとかその辺りのような屈強なイメージが残りました。
前線のズラタン/ノヴァコビッチの2人がフィジカルや懐の深さを利用してボールを収めるので、堅守からのカウンターサッカーが発動しやすい。
しかもミスも少ないのでカウンターとして機能する確率が高い、となると浦和のDFは怖いので自分が攻めている時にも大宮のカウンターを意識しないといけないので思い切った攻め上がりはできない、攻めに迫力が無いので相手にボール取られる、みたいな感じになりかけてました。
個人能力が高い浦和だったのでそれでもある程度は主導権握れましたが、リーグ2位はたまたまじゃないな、という印象をもちました。

2.原口元気の負傷退場が想像以上に痛かった
大宮はフルコートプレスをかけてきて最近のレッズ対策である1対1を一番強烈なやり方でやってきました。
フルコードプレスとかバスケとかでは部分的に見ますが、プロサッカーでしかも90分通してとか始めて見ました。
こうなるとパスコースはなかなかできないので、個人技でアクセントをつけたりするのが有効ですが、その一番手である原口元気が負傷退場。
交代でマルシオ・リシャルデスも入りましたが、原口元気ほどのドリブル突破などの能力はないのでこの交代で前半は浦和の攻めとしては結構「詰み」になってきた気がします。
後半は、梅崎司とその交代で入った関口訓充で右サイドのドリブル突破が活きてきましたが、サイドだけで終わって中央の活性化があまりなかったので本当に原口元気の負傷退場は痛かったです。
裏を返せばそれだけゲームへの影響力が強まってるということなので、原口元気がそこまで成長してきたことは嬉しいではあるのですけどね。
負傷も検査の結果ただの打撲のようで安心です。内臓損傷とかもありえそうなくらい強く蹴りが入ってたので。

3.浦和の選手が少し戦術の基本を忘れてる気がする
攻めの時は浦和は両サイドが広がって5TOPになるのですが、その中でも興梠慎三と柏木陽介、マルシオリシャルデス(原口元気)が動き回ることで相手最終ラインにギャップを作ることでボランチからの縦パスを生かすというのが基本戦術だと思うのですが、とにかく今日はこの3人の動きが鈍かった。
興梠慎三はそれなりに裏に動いてラインを下げたりスルーパスの受けを狙ってるのが見えましたが、柏木陽介とマルシオ・リシャルデスが動かずに足元パスの要求が多かったので横パスとか相手に取って楽な選択ばっかりになってました。
後半は多少改善されましたが、ちょっとこの辺りは周りも要求した方がいいと思います。
去年はこういう状況だったので勝ちきれなかった試合多いのを思い出して欲しい。
今日は、矢島慎也がベンチにいた方が色々なこと試せたなー、と思いました。

4.来週のACL広州恒大戦が気になる
やってみて思ったのは広州恒大と大宮アルディージャが結構似てるな、と。
もちろん広州恒大は普段は結構パスをつなぐモダンなサッカーやるみたいですが、前回のACL浦和戦ではほぼ今日の大宮のようなやり方でした。
前線にフィジカルが強い外国人がいることもそうだし、堅守速攻を基本スタイルとしてやってきたこともそうだしかなりカブってると思いました。
大宮のズデンコ・ベルゴニック監督が広州恒大の試合をスカウティングして、自分たちが一番やりやすい浦和対策だったからパクった、という見方もできますが。
ただ、同じスタイルで来た相手にまた負けて、しかもすぐ広州恒大戦があるというのはちょっと選手の自信的に揺るがなければいいな、と思っています。
むしろ、似たチームと2試合連続だからそういう相手対策を深くこなせるようになる、と前向きに考えて欲しいです。

ダービーで負けるのはめちゃめちゃ悔しくて、
昨日もふて寝してたらそのまま本気寝してしまい起きたら朝でしたが、
今週からまたACL平行の連戦が始まるので落ち込まずに頑張って欲しいです。