浦和レッズの今後について思うこと(アカデミーとビジネスの両立)

最近よく行くお店でアルビレックス新潟系のスポーツ専門学校卒業の人とよく話すので、その会話から思ったこと。

レッズもそうした拡大はしていった方がいいな、と。
以下なんとなく思ったことをつらつらと書きます。
にわか知識のみで書いてますので色々と間違いや浅いところはご容赦を。

1.浦和レッズのビジネス拡大は今の方向性だと頭打ち
2.日本サッカーの環境を考えるとアカデミーとビジネス両立をはかるべき
3.あえて浦和でやらなくてもいいのでは?
4.うまくいけば好循環に

1.浦和レッズのビジネス拡大は今の方向性だと頭打ち
浦和レッズの今後を考えるにあたって売上などのビジネス拡大はどんどん行っていくべきだと思っています。
Jリーグでは随一という売上規模ですが、ヨーロッパと比べた場合はこの規模でも中堅規模のクラブにおさまります。
さらに今後中国が経済発展と日本の10倍規模の人口を生かしてどんどん金持ちクラブが増えることが予想されるので、質の高い外国人選手の獲得だったり知名度の維持を行っていくにはそれ相応の売上と利益が必要になってくると考えているからです。
それを考えるにあたって今の主な収益モデルは以下になります。

・入場料収入 :19億8800万円
・広告収入 :21億2100万円
・グッズ売上 : 5億5800万円
・Jリーグ分配金:2億6700万円
・その他 :4億1900万円
・合計 :53億5300万円
※()内は2012年度のクラブ収支状況から

ただ、メインのビジネス構造ではどんなに頑張っても、2007年に出した約80億円+10億円~20億円くらいの約100億円が上限なのでは?という気がします。
100億円というのはそうはいっても結構すごい数値ですが、このあたりをコンスタントに出すためにはもう1個くらい収益の柱になるものが必要なんじゃないかと思っている訳です。

まぁ一番てっとり早いのはグッズ収入を伸ばすことなんですが、それはまた後で。

2.日本サッカー&浦和レッズの環境を考えるとアカデミーとビジネス両立をはかるべき
で、浦和レッズ
の活動理念を見るとこう書いてあります。(略してます)

1.浦和レッドダイヤモンズは、社会の一員として青少年の健全な発育に寄与します。
2.浦和レッドダイヤモンズは、地域社会に健全なレクリエーションの場を提供します。
3.浦和レッドダイヤモンズは、さいたまから世界に向けて開かれた窓となります。

2.に関してはレッズランドである程度対応出来てると思うんですね。
3.についても今後チームをうまくまとめてACL常連などになれば実現できるのかな?と。

ただ、1.については少し弱い気がしているのです。
もちろんハートフルクラブはあるのですが、どちらかというと「普及」の考えが強く商売的に考えると「宣伝」に近い考え方でビジネスとしては見てないと思っています。
それはそれでいいのですが、もっとビジネスとして見てもいいんじゃないか?と。

たとえばハートフルスクールの料金ですが、半年ごとのクラスになっていて、
半年で約20回、それで1万5000円という料金です。
通わせる両親としてはかなりありがたい設定ですが、赤字なんじゃね?とも。

2011年度の数字が出てたのですが、この年は全部で2,044人のスクール生がいました。
通期のコースもあるようなので実際はもう少し上の売上になると思いますが

2,044人×1.5万円=3,066万円

これにスタッフ、コーチ合わせて15人が関わっているようなので、
明らかにその人たちの給料もだせないレベルです。
もちろんハートフルクラブはスクールだけじゃないし、スポンサーもいるので赤字にはなってないかトントンくらいだとは思いますが。

3.あえて浦和でやらなくてもいいのでは?
そこで山田暢久のオフィシャルサイトを運営している会社がやっている
藤枝MYFCとアルビレックス新潟が参考になると思います。

両チームとも入場料収入は大したことがなく、ビジネスの基本(土台)をスクールに置いています。
アルビレックスは既に専門学校まで作っていますし、藤枝MYFCもグループ会社でスクール運営事業を行っています。

藤枝MYFCは、小学生以下対象で1クラス15人~20人で週1回で月謝は5000円ほど。
それを1人のコーチが毎日日替わりで週5回見ることになっています。
そうすると最大で100万円の売上が見込めます。
あとはスクール数を増やすことでその売上がどんどん伸びていく訳ですね。

レッズのハートフルクラブはコーチが8人いるので、
このビジネスモデルを採用すると
8人×100万円×12ヶ月=9600万円
一気に年商1億円のビジネスになってしまいます。

先程の計算では年3000万円だったので一気に3倍の売上。
通期の売上などで多少上回るとして年5000万円としても2倍の売上です。

ただ、問題なのは浦和はサッカー少年団が全国屈指に普及しているので、
あまりスクールが入り込めるスキマがないこと。

なので、そこまで普及していない埼玉県の別地域を主な活動地域として
やっていければいいと思います。

狙い目としては、
JR高崎線沿線、JR宇都宮線沿線、東武東上線沿線あたりになるのかな?と。
人口もそこそこ多いけど都会という訳でないので土地代安い。
ベッドタウンになっている町も多いので、若い夫婦が多いというのが狙い目の根拠です。

4.うまくいけば好循環に
こうやっていった場合、例えば50個のスクールを開設したとします。
すると
50個×100万円×12ヶ月=6億円
と昨年のグッズ売上(5.6億円)を超える売上が見込めるようになります。

さらに1つのスクールで年少(4歳~8歳 ※早めの時間)と年中(8歳~12歳※その後)と2つのスクールを同時並行すれば売上は倍の12億円に。

ここまで来ると売上以外に別のメリットがどんどん生まれてきます。

A.浦和レッズ(とサッカー)が好きな子どもがどんどん増える→入場料やグッズ収入増
B.選手のセカンドキャリアとしてスクールコーチという職種を用意できる
C.才能のある子がいたらジュニアに推薦することができる(スカウト機能)

さらにこのスクールが伸びていく中で時間が経過していき、
生徒たちが高校卒業くらいになっていったら、
アルビレックス新潟のJAPANサッカーカレッジのような専門学校も開設していきます。

そこではトレーナーや審判、フロント、コーチなどを育成。
さらには高校や大学を作ってしまってもいいかもしれません。(妄想)

その中で優秀な人間は浦和レッズへ就職させて戦力とする。

専門学校開設まで行ければ、スクール関係の売上はおそらく数十億円単位になっているはずで、その営業利益はトップチームの強化費にも還元できるはずです。
そしてトップチームが強くなれば、スクールの参加希望者も増えるので相乗効果が生まれる。
さらにセカンドキャリアもある程度保証されれば、プロになる時のリスクが減少されるのでトップチームに入りたいと思うユース世代、さらに他のチームからの移籍も促進できるのはないかと思います。

そういうスキームをビジネスと両立させていくことで、様々な問題解決をお金を稼ぎながらできる、さらにチーム強化にもつながるというのは結構魅力的なんじゃないかと思います。

もちろん多大な努力が必要ですし、僕の妄想が相当入っているので
実現性が低いこともあるかもしれませんが、
アルビレックス新潟や藤枝MYFCは既にやっていることなので、浦和レッズができないというのは大人の事情とかそういうことくらいなんじゃないかと思います。